アメリカの生活費が高すぎる。資産形成に回すお金はどう確保する?

スーパーで買い物をするたびに、思った以上の金額になる。家賃や住宅ローン、保険、車の維持費、子どもの習い事。特別に贅沢をしているつもりはないのに、毎月の支出はなかなか減らない。

「将来のためにもっと貯金や投資をしたい。でも、これ以上どこを削ればいいの?」

アメリカで暮らす家庭なら、一度はそんなふうに感じたことがあるかもしれません。

米国労働統計局(BLS)の2024年家計支出調査によると、アメリカの家計支出のうち、住宅費と交通費だけで約50%を占めています。食費まで含めると約63%です。

もちろん、これらは生活に欠かせない支出です。簡単に減らせるものではありません。

でも、私たちが毎月使っているお金には、もう一つ見直せる部分があります。それは、日々の小さな買い物や、何となく続けている消費習慣です。

今回は、生活の質を大きく落とすことなく、今日から実践できるお金の使い方を考えてみます。

1.ネットショッピングは「買う前の時間」を増やす

オンラインショップでの買い物は、とても便利です。日用品を注文すれば翌日には届くこともありますし、忙しい家庭にとっては時間の節約にもなります。

一方で、その便利さによって、以前より気軽に買い物をするようになっていないでしょうか。たとえば、次のようなものです。

  • たまたま見つけた便利そうなキッチン用品
  • 子どもに使えそうな収納グッズ
  • セールになっていた洋服
  • あれば便利そうな家電
  • 送料無料にするための追加購入

一つひとつは高額ではなくても、積み重なると大きな支出になります。

そこで試してみたいのが、すぐに買わない習慣です。欲しいものが見つかったら、いったんカートやウィッシュリストに入れておきます。そして、生活に急いで必要なもの以外は、24〜48時間後にもう一度考えてみる。

時間を置くことで、買いたい気持ちが落ち着くこともあります。本当に必要なものなら、翌日になってもその理由を説明できるはずです。

大切なのは、オンラインショッピングをやめることではなく、便利さに流されて買いすぎないことです。

2.SNSで紹介される商品に、すぐ飛びつかない

Instagram、TikTok、YouTube。SNSを見ていると、魅力的な商品が次々と紹介されます。

「これを買って生活が変わった」
「絶対に買うべきアイテム」
「今だけセール」

インフルエンサーが実際に使っている様子を見ると、自分にも必要なもののように感じることがあります。もちろん、SNSを通じて本当に役立つ商品を知ることもあります。

ただし、紹介されている商品が、その人にとって便利だったとしても、自分の生活に必要とは限りません。また、紹介には広告やアフィリエイト報酬が含まれている場合もあります。

そこで、購入する前に次の3つを考えてみましょう。

① この商品を知る前から、必要だと感じていた?

SNSで紹介される前には、存在すら知らなかった商品かもしれません。

② すでに家にあるもので代用できない?

似たような機能の商品を持っていないか確認してみます。

③ 今日セールでなかったとしても買いたい?

値引きされていることと、自分に必要なことは別の話です。

SNSで見た瞬間に購入するのではなく、一度立ち止まって考える。それだけでも、予定外の買い物を減らすきっかけになります。

3.シーズナルなものを、毎年増やさない

アメリカでは、季節ごとのイベントやデコレーションを楽しむ文化があります。春にはイースター、秋にはハロウィン、冬にはクリスマス。お店に並ぶ季節限定の商品を見ていると、つい新しいものを買いたくなります。

特に子どもがいる家庭では、季節のイベントを楽しく演出したいと思うこともあるでしょう。でも、毎年新しい飾りやグッズを買い足す必要はあるでしょうか。去年のデコレーションも、まだ十分に使えるかもしれません。

たとえば、次のような方法があります。

  • 新しい飾りを買う前に、去年のものをすべて出す
  • 毎年使える定番のデザインを選ぶ
  • 季節ごとの収納スペースを決める
  • 一度しか使わないものは、借りる・手作りすることも考える
  • 子どもと一緒に、持っている飾りを使って楽しむ

季節のイベントは、家族の思い出をつくる大切な機会です。だからこそ、毎年新しいものを買うことより、今あるものを活かして楽しむ方法を考えてみませんか。

思い出を増やすことと、ものを増やすことは、必ずしも同じではありません。

4.食費は「安く買う」より「無駄を減らす」

家族の人数が多いと、食費を大幅に削るのは簡単ではありません。子どもの成長とともに食べる量が増えることもありますし、食品の品質や栄養を犠牲にしたくない家庭もあるでしょう。

そこで考えたいのは、安い食品だけを買うことではなく、買ったものを無駄なく使うことです。

買い物前に冷蔵庫を確認する

すでにある食品を把握してから買い物に行けば、重複購入を減らせます。

週に一度、残り物を使う日をつくる

冷蔵庫や冷凍庫にある食材を使い切る日を決めてみます。

大容量の商品は、使い切れるかで判断する

Costcoなどの大容量商品は、単価が安く見えることがあります。でも、使い切れずに捨ててしまえば、節約にはなりません。

忙しい日の食事を準備しておく

子どもの習い事や仕事で夕食の準備が難しい日に備えて、冷凍できる料理や短時間で作れる献立を考えておきます。

毎回完璧な食事を用意する必要はありません。大切なのは、家族の暮らしに合った、無理なく続けられる方法を見つけることです。

5.「安いから買う」をやめてみる

セール、クリアランス、期間限定割引。欲しかった商品が安くなっていると、得をしたように感じます。

でも、少し考えてみてください。もともと買う予定がなかった100ドルの商品を、50%OFFの50ドルで購入したとします。確かに通常価格より50ドル安く買えました。しかし、買わなければ使わずに済んだ50ドルでもあります。

節約につながる買い物と、支出を増やす買い物は違います。特に注意したいのは、「いつか使うかもしれない」という理由で買うことです。安く購入できても、結局使わなければ、そのお金を別の目的に使う機会を失ってしまいます。

セールを活用するなら、先に必要なものを決めておき、その商品が安くなったときに購入する。欲しいものが安いから買うのではなく、必要なものを納得できる価格で買う。そんな考え方を持ってみるのも、一つの方法です。

6.本当に必要なものを見極める力を磨く

ここまで紹介した方法には、共通する考え方があります。それは、買い物の判断を、自分自身で行うことです。

広告、SNS、セール、周囲の人の暮らし。私たちは毎日、さまざまな情報に触れています。便利そうな商品、魅力的な暮らし、最新のトレンド。でも、それらをすべて自分の生活に取り入れる必要はありません。

たとえば、同じ100ドルを使う場合でも、その価値は家庭によって違います。ある家庭にとっては、家事の時間を短縮してくれる便利な家電が価値のある買い物かもしれません。別の家庭にとっては、子どもとの特別な体験に使う方が満足度が高いかもしれません。

大切なのは、お金を使わないことそのものではありません。自分たちにとって価値のあるものに、意識してお金を使うこと。その判断力を磨くことが、長い目で見た家計の改善につながるのではないでしょうか。

7.今日からできる「買い物の3つのルール」

ここまで読んで、すべてを一度に変える必要はありません。まずは、次の3つを試してみてください。

ルール①:予定外の買い物は24時間待つ

生活必需品などを除き、すぐに買わず、一晩考える時間をつくります。

ルール②:買う前に「家にあるもの」で代用できないか確認する

特にキッチン用品、収納グッズ、洋服、季節の飾りなどは、似たものをすでに持っているかもしれません。

ルール③:買わなかったお金の一部を、別の目的に回す

たとえば、買おうと思っていた50ドルの商品を見送ったとします。その50ドルが予算内で実際に余ったなら、貯金や家族の目標に向けて取り分けることもできます。

すべての買い物を我慢する必要はありません。一つひとつの判断を少し変えるだけでも、お金の使い方は変わっていきます。

8.節約だけでは解決できない場合もある

もちろん、どれだけ買い物を工夫しても、生活費そのものが高すぎる場合もあります。特に住宅費、医療費、保険料、保育料などは、簡単に削減できません。

すでに支出を十分に見直しているなら、収入を増やす方法も検討する必要があります。たとえば、現在の仕事での昇給、転職、福利厚生の活用、自分のスキルを活かした副収入などです。

収入を増やす方法にも時間や負担が伴いますが、節約と収入の両方から考えることで、選択肢が広がる可能性があります。

家計の改善には、支出を減らす方法だけでなく、収入を増やす方法、そしてお金をどのように使うかという判断が関係しています。

生活を楽しみながら、未来のためのお金もつくる

資産形成のために、毎日の楽しみをすべて諦める必要はありません。家族との外食、子どもの習い事、旅行、好きなことに使うお金。それらも、人生を豊かにしてくれる大切な支出です。

だからこそ、何も買わないことを目標にするのではなく、何にお金を使いたいのかを考えることが大切です。

本当に必要なものは何か。自分や家族にとって、価値のあるものは何か。周りの情報に流されるのではなく、自分たちで判断し、選ぶ。

大切なものにはお金を使い、必要のないものには使わない。その積み重ねが、今の暮らしを楽しみながら、将来のためのお金を確保する一歩になるはずです。

未来資産ラボでは、普通の共働き家庭がアメリカで資産を動かしていく過程を、Project $1M™ として実際に記録しています。何を選び、何を選ばなかったか。うまくいかなかったことも含めて公開しています。

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※この記事は一般的な教育・情報提供を目的としたものであり、個別の投資・税務・法律上の助言ではありません。内容は執筆時点の情報に基づいており、制度や税制は変更される可能性があります。不動産の収益性や適切な資金配分は、地域、市場、借入条件、家庭の状況によって異なります。ご自身の状況に当てはめる際は、必要に応じて資格を持つ専門家へご相談ください。

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